大好きなRちゃん

私が初めて養護学校勤務をした時の教え子です。彼女は、体の変形や諸々のことにより、今回胃ろう(胃に穴を開けてそこから栄養を取り入れるようにすること)の手術をしました。私が担任していた時は、5,6年生、そして、今は高校1年生。今日、お見舞いに行ってきました。述後は良好で、今日は鼻へのチューブもとれてすっきりした顔をしていました。
お腹を見せてもらいましたが、上手なお医者さんなんでしょうね、きれいな傷跡でした。でも、私はまだ現実を受けとめきれていないんです。いくらきれいな傷跡でも、お腹の穴に直接栄養を入れることに。
私と給食をおいしそうに食べていたRちゃん。ムースなどの甘いものが大好きで、急に舌をぺろぺろしたり、緑色の野菜はちょっと苦手で、べーっと顔をしかめて舌を出したり、冷たいものを唇にのっけると、ひやっとした顔をしていた様子が一気に思い出されました。楽しかったよね〜給食。どんな姿勢が一番いいのか、何度もくんれんの先生に聞いて、床に座って食べたり、車いすの角度を変えてみたり。もうあ〜ゆう風には私とも食べられないんだね。
お母さんもお父さんも、強いと思います。私を笑顔で迎えてくれました。今のRちゃんに何が必要か、きっと悩んで悩んで決めて、それで、今日のRちゃんは「私はへっちゃらよ!」と元気な顔を見せてくれました。また、Rちゃんの背骨はどんどん曲がり、その角度に私は以前と比べてとてもショックを受けました。
私は、電車の中で、Rちゃんのことを思って、少し泣いて、自宅に戻って大泣きをしました。
Rちゃんは、強いです。私は、傷ついてもいいから、現実を受け止められる強さを持ちたいです。彼女は、会うと私に、いつも元気をくれます。私は「先生」だったけれど、今でもRちゃんやRちゃんのお母さんに元気をもらっています。ちっとも先生っぽくない先生だったね。ごめんね。でも、いつまでもずっとそばにいるからね。

Rちゃんとよく歌った歌を今日はのせます。
「僕がうたう愛のうた」

1,どんな色が好き?  明け方の空の色
  晴れた日の海の色  通りぬけた風の色
  どんな音が好き?  砂浜によせる波の音
  窓をたたく雨の音  僕がうたう愛のうた
君の好きなものはみんな知りたい 少しでもそれに近づきたいよ
そばにいたいよ ずっと どんなに悲しいことがあっても
君にその笑顔 僕が戻してあげるから

2,何を見ているの?   風にゆれるカーテン
  一つ進んだ時計の針  一つ消えた流れ星
  何をきいてるの?   ささやきながら通る風の音
  遠くなる汽車の汽笛  僕が歌う愛のうた
君のふれるものはみんな知りたい どんなにささいなものでもいいから
そばにいたいよ ずっと どんなに悲しいことがあっても
君にその笑顔 僕が戻してあげるから